「子どもが好きなだけでは保育士にはなれない」と聞いたことはありませんか?
保育士は、保育園(保育所)での生活を通して、子どもの心身の健やかな発達を見守り、援助する仕事です。
言葉にすると「子どもが好きなら天職」と思うでしょう。
ただ、実際には人命を預かり守るという重大な責任が伴い、適性やしっかりとした学びが必要不可欠です。
本記事では、保育士になるために知っておきたい仕事内容と4つの適性、学び方について解説します。

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保育士とは、保護者に代わって子どもの心身の発達を援助する仕事
保育士は子どもの心身の発達を援助する仕事です。
たとえば、着替えが上手くできずに困っている子に対し、保育士はいきなり全部着替えさせるのではなく「こっちが頭で、こっちが手を通す輪っかだよ!〇〇ちゃんの手はどこから出てくるかな?」などと声をかけつつ見守り、あくまで子ども本人が「自分でできた!」と思えるような関わり方をします。
これが保育士の専門性であり、「発達の援助」です。
保育士として、子どもに合わせた臨機応変な対応を毎回求められるのは大変ですが、その分やりがいもあります。
子どもの成長の喜びを感じられるのも、問題解決できた子どものキラキラした笑顔を見られるのも、保育士ならではの特権でしょう。
保育士の役割については、以下の記事にも詳しくまとめてあるので、ご参照ください。
では、保育士は実際にどのような仕事をしているのでしょうか。
保育士の仕事4パターン
保育士の仕事は大きく分けて以下の4つです。
それぞれ解説します。
①:【保育業務】子どもと一緒に遊びや食事をする
1つ目は、子どもと一緒に遊びや食事をする「保育業務」です。
保育士のメイン業務であり、保育士は担当クラスの子ども1人ひとりの個性や発達に合わせて、日々の保育内容を決めます。
歌やお遊戯など、レクリエーションのイメージが強い方もいらっしゃるでしょう。
加えて、保育業務には「食事や排泄の援助」や「言葉やコミュニケーションの介助」も含まれます。
子どもたちが遊びや生活を通して、楽しみながら生活習慣や友だちとの関わり方を学べるよう、保育士は日々試行錯誤しながら保育をしています。
②:【作り物業務】壁面装飾の作成や子どもの製作物展示
2つ目は、壁面装飾の作成や、子どもの製作物展示といった「作り物業務」です。
壁面装飾(へきめんそうしょく)とは、保育園(保育所)の壁に貼ってあるキャラクターや動物の画用紙飾りのことです。
最近では保育業務に集中できるよう、飾りを減らしている園もありますが、基本的には担任が手作りします。
また、子どもが作った折り紙やお絵描きを台紙に貼り付け、保護者向けに展示するのも、保育士の大事な仕事です。
③:【書き物業務】連絡帳や指導案作成
3つ目は、連絡帳や指導案を作成する「書き物業務」です。
保育士は保育業務の合間を縫って、連絡帳の記入や、子どもの発達や保育計画をまとめた書類作成を行います。
連絡帳は言葉遣いに配慮しつつも親近感のある書き方、指導案は子どもの発達の見通しや食育要素といった専門的な書き方が求められます。
どちらも短時間で書き終わるものではないので、クラス担任同士で分担して仕上げます。
④:【清掃業務】おもちゃの消毒や室内の環境整備
4つ目は、消毒や室内環境の整備といった「清掃業務」です。
保育園(保育所)は家とはちがい、多くの子どもたちが一緒に過ごし、同じおもちゃを使って遊びます。
そのため、保育士は子どもたちがおもちゃを踏んで転ばないように常に整理整頓したり、椅子や机を端に寄せてぶつからないようにしたりしています。
また、小さい子どもはおもちゃを舐めたり、口に入れたりするため、遊びが終わったあとにおもちゃの消毒も徹底しています。
清掃業務が至らないと、子どものケガや誤飲、また飛沫を通したウイルス感染などのリスクが上がるため、保育士は手が空けば片付けや清掃をこまめに行っています。
保育士の仕事内容については、以下の記事に詳しくまとめていますので、ご参照ください。
保育士に求められる4つの適性
保育士に求められる適性は以下の4つです。
詳しく解説します。
①:子どもが好きであること
保育士として「子どもが好き」という感覚はとても大切です。
保育士には、子ども一人ひとりのありのままの姿を愛情をもって受け入れる姿勢が求められます。
一方、子どもが身の安全に関わる危険な行為や、友だちを傷つける行為をしたときには、毅然とした態度で厳しく注意することも必要です。
子どもの姿に一喜一憂しながらも、子どものためを思って真剣に向き合い続けることは、簡単なことではありません。
すべては「子どもが好き」という気持ちが根底にあるからできることです。
とはいえ、無理に「子どもを好きになろう」と頑張る必要はありません。
「子どもの笑顔を見ると癒される」「泣いている子どもをあやしたくなる」と思うなら、十分に保育士の適性があるでしょう。
②:体力があること
保育士は、複数の子どもを抱っこしたり、遊びでクラス全員と一緒に走り回ったりと、とにかく体力勝負です。
「体力勝負といっても、子どもと過ごしている間だけ頑張ればよいのでは」と思うかもしれません。
しかし、保育士は子どもがお昼寝をしている時間も、業者から届いた大量の教材や食材の運搬や片付け、大型遊具のメンテナンスなどをしており、基本的には1日中力仕事をし、動き回れる体力が必須です。
また、体力がある保育士は、園内でインフルエンザや胃腸炎が流行してもウイルスをもらいにくい、もしくは感染しても軽症で済むといったメリットもあります。
体力は働くなかで自然とつくので、心配しすぎる必要はないですが「普段から疲れやすくて動けない」「体調を崩しやすい」場合は、生活習慣や運動習慣を見直しましょう。
③:関係各所に合わせたコミュニケーション能力があること
保育士には、コミュニケーション能力も重要です。
保育士は子ども、保護者や同僚、地域住民など、たくさんの人と関わります。
相手からの働きかけを待たずとも、自ら率先して挨拶や声かけをしたり、悩みに寄り添いながら課題を解決したりして、誰とでも良好な関係が築けるよう努めましょう。
もし十分なコミュニケーションがとれないと、認識違いによるトラブルが起き、保護者や同僚からの不信感や、子どものケガにつながるリスクがあります。
また、保育士が常に笑顔で人と接したり、優しく対応したりする姿は、子どもの見本となり、社会性の教育にもつながります。
人間関係はもちろん、クラス運営をスムーズに進めるためにも、最低限のコミュニケーション能力は身につけておくことがおすすめです。
④:洞察力があること
子どもは自分の気持ちや体調について、まだうまく言葉で説明することができません。
そのため、保育士は子どもたちの心や身体の微妙な変化や異常をいち早く見抜いたり、子どもたちが求めていることを察知したりする洞察力が求められます。
また、保育士の洞察力の高さは、子どもの危機管理にも役立ちます。
たとえば「いつもはよく食べるのに食欲がない」「機嫌が悪く、なんとなくいつもと様子が違う」といった子どもの異変に早く気付けば、「食事をおかゆに変える」「散歩に行かず室内で休ませる」といった適切な対応ができ、ケガや体調の悪化を未然に防げます。
洞察力は、普段から相手の表情やふるまいを注意深く観察することで磨くことができます。
そのため「些細な変化が見抜けるか不安」なら、身近な家族や友人の表情や身振り手振りに注目し、相手の気持ちを汲み取るクセをつけましょう。
保育士になるための3つの方法
保育士になるには、主に以下の3つの方法があります。
それぞれ解説します。
①:独学する
保育士は独学で目指すことも可能です。
独学の場合は、「保育士試験」に合格し、国家資格を取得する必要があります。
ただ、保育士試験の合格率は、毎年15〜20%と低く、難関であるため、独学で合格を目指すにはかなりの根気と努力が求められます。
まずは、市販のテキストや通信講座を活用して学びを深め、実技試験に向けたピアノのレッスンや、読み聞かせの練習もするとよいでしょう。
また、保育園(保育所)にバイトやパートで勤務し、現場経験を積んでおくことも大切です。
現場では保育士の臨機応変な対応や、リアルな子どもの様子を知ることができ、保育士試験に向けたモチベーションアップにもつながります。
実際に「保育補助や雑務をしつつ、空き時間は国家試験対策の勉強に充ててOK」という条件で保育士志望者をアルバイト採用している保育園(保育所)もあるので、自分に合う園を探してみましょう。
保育士試験の詳細や受験資格などについては、こちらの記事に詳しくまとめてありますので、ご参照ください。
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②:専門学校へ行く
保育士になるには、専門学校へ行くのもよいでしょう。
専門学校は、卒業までの2年間で保育士資格取得を目指します。
そのため、座学はもちろん、実技研修や保育実習が2年間のカリキュラムの中にぎゅっと凝縮されて組まれており、実践的なスキルを優先して身に着けられる点が魅力です。
また、専門学校には保育現場と同じスピード感で演習をする「模擬保育」という授業があり、卒業後に現場で即戦力となる人材を育てるノウハウがあります。
「実践的なスキルを身に着けて、早く保育士として現場で働きたい」という場合は、専門学校へ行きましょう。
③:大学へ行く
社会人としてのマナーや教養をきちんと身に着けた上で保育士になりたければ、大学へ行くのがおすすめです。
進路としては、教育学部や幼児教育学科、こども心理学科などが該当します。
大学は、卒業までに4年という年月がかかりますが、保育士になるために必要な心理学や発達学はもちろん、社会福祉学や音楽表現といった子どもにまつわる幅広い知識を基礎からしっかり学べるメリットがあります。
また、保育実習のスケジュールも、専門学校に比べてそこまでタイトではないため、振り返りと学びを繰り返し、実習ごとに確実なスキルアップが見込めるのも大学の魅力です。
「幅広い知識を学び、じっくり保育士になる準備をしたい」という場合は、大学へ行くのがおすすめです。
大学と専門学校との学びの違いについては、こちらの記事に詳しくまとめてありますので、ご参照ください。
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保育士になるには、大学に通ってスキルを磨くのがおすすめ
本記事では、保育士の仕事内容や適性、学び方について解説しました。
保育士は、資格を持っていれば誰でもなることができます。
しかし、「子どもが好き」な気持ち以外にも体力や洞察力など、さまざまな適性が求められます。
東京未来大学では、「こども保育・教育専攻」という専攻があり乳幼児との接し方に加え、心理学を専門的に学べるのが特色です。
臨床心理学や教育心理学を深く学ぶことで、子どもの心の変化を敏感に察知し、寄り添った対応ができる保育士を目指すことができます。
また、東京未来大学では、学生の4年間の学びを支える個別フォロー制度があり、教職員が学生の実習や就活に対する不安を解消し、強みを伸ばす教育体制が整っています。
卒業生は保育士と幼稚園教諭の2つの資格を取得し、大学での経験を活かして保育現場や教育関連企業で活躍しています。
保育士になりたいと考えているのであれば、ぜひ東京未来大学のHPをご覧ください。

保育を学ぶなら東京未来大学へ
東京未来大学は、生徒一人ひとりを複数の教職員で支え、卒業後まで見守るパートナーとなる大学です。就職率も99.7%にのぼります。カリキュラムなどは、公式WEBサイトをご確認ください。